コンテンツでユーザーを育てる vol.2

【インタビュー】All Aboutが提案する “コンテンツ作りのプロフェッショナルと構築するコンテンツマーケティング” とは?

 

オールアバウト様のデジタルマーケティングの取り組みについて、メディアビジネス事業部 商品企画部の叶内様に話をお聞きしました。

>>vol.1 はこちらから

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嶋瀬 いくつか具体的な、アウトブレインを集客に使った事例をご紹介いただけますでしょうか?

 

叶内様 はい。まず弊社のサービスのご紹介になるのですが、ガイドが商品を紹介する「ガイドタイアップ」、テーマを軸に使い方や選び方など商品関連の情報を紹介する「スポンサードサイト」、見込み顧客の関心事に関する情報を提供する「オウンドメディア」があります。先ほどすでに話がでた部分もありますが、それぞれの商品ごとに事例をご紹介できればと思います。

 

嶋瀬 ありがとうございます。

 

叶内様 まずは花王さまの紙おむつのメリーズのガイドタイアップ事例になります。

ベテラン助産師でもある「新生児育児」ガイドが、赤ちゃんの肌にやさしい紙おむつの選び方を紹介する記事を展開。そこへの誘導にOutbrainを活用しました。先ほど話が出ましたが、とても反響があり、アンケートの回収率では過去1位、2位くらいの数字でした。情報を探しているユーザーが、記事に興味を持って訪問してくれた結果だと思います。

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「スポンサードサイト」は、資生堂さまの事例になります。

資生堂さまでは「ザ・コラーゲン」という商品をお持ちですが、商品訴求ではなく、「コラーゲンと美容」をテーマとした記事コンテンツのスポンサーとして展開しています。コラーゲンと美容に関する理解を促進することで、市場を広げるのが目的です。まだ立ち上がって約3カ月ですが、Outbrainからの集客を継続的に使っています。スポンサードサイトのコンテンツは基本的には検索から集客を行いますが、ページボリュームが上がってくるまでのブーストにOutbrainを活用しています。

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オウンドメディアでご紹介したいのが、コーセープロビジョンさまの「maico」です。スタートして約1年が経ちました。「米肌」という商品の30代女性というペルソナがもつ、興味・関心が高いコンテンツを展開しています。こちらへの集客にも7月からOutbrainを使っています。

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嶋瀬 このようなダイレクトマーケティングのクライアントさまというのは、どのような戦略の中で商品から遠いオウンドメディアを展開されているのでしょうか?

 

叶内様 ダイレクトマーケティングのクライアントさまのオウンドメディアは、危機感から始まっています。ダイレクトマーケティングでは、リスティング、アフィリエイト、DSP、リターゲティングで、ずっとバナーを出して追いかけるということをやっていて、「うちはもうユーザーに嫌われているのではないか?」という危機感があります。フリークエンシーをある程度かけてしまうとユーザーに当たらなくなってしまうし、ターゲティングすればするほど母数も減ってしまい、CPAも下がりません。「そもそもこんなことをしたかったのだろうか?」という疑問がでてきます。 米肌を作っている理由が「そもそも何だったのか?」を考えると、米肌は米の成分を使って、日本女性に一番合う化粧水を作りたい、日本女性をもっと応援したい、キレイにしたいという思いがあり、それをユーザーに伝えたいというところからスタートしています。よって、オウンドメディアの場では商品をプッシュすることはしていません。

 

嶋瀬 御社と一緒にオウンドメディアメディアを展開される場合、クライアントさまはコンセプトづくりやオペレーションなど、どのように関わられるのでしょうか?

 

叶内様 毎月編集会議をおこない、弊社から提案をして制作しますが、取材の対応や作ったコンテンツのチェック、記事のアップはクライアントさまに作業いただいています。

 

嶋瀬 基本的に、ガイドタイアップ > スポンサードサイト > オウンドメディアと、より右側のほうにいけばいくほど長期化するようなイメージですか。

 

叶内様 おっしゃるとおりです。オウンドメディアは1年とかで終わるわけにはいかないですからね。タイアップは1カ月から3カ月で、スポンサードサイトは最低半年以上の取り組みになります。

 

嶋瀬 maicoのKPIはどのようなものになりますか?

 

叶内様 maicoはKPIが2つあります。1つはCTR、間接来訪という送客指数値で、もう1つがユーザーの滞在時間になります。滞在時間をKPIにしている理由は、化粧品の情報サイトはどこでも似たようなことが書いてある中で選ばれ、ユーザーにどれだけの時間を使ってもらえたかがそのサイトの価値につながっていると考えているからです。

 

嶋瀬 今後アウトブレインに期待されることがあれば教えてください。

 

叶内様 記事広告の要素が、「誘導」と「態度変容」とその「検証」に分かれるとすると、われわれはコンテンツの力による「態度変容」と「検証」に注力していきますので、弊社のコンテンツとユーザーとをつなぐ「誘導」部分と、検証した際の集客したユーザーのターゲティングの精度にOutbrainには期待しています。

 

嶋瀬 最後に、コンテンツマーケティングを検討されている企業の方にメッセージをお願いします。

 

叶内様 ユーザーが能動的に検索をすること自体が少なくなってきていますし、スマートフォンのアプリ、ソーシャル、キュレーションなど、様々なサービスに囲まれている中、ユーザーのニーズに当てるための何かだけではなくて、ウォンツを喚起できるようなものがないと、受動的なユーザーは振り向いてくれないと思います。バナーが有効なのは、ニーズがあるからです。例えは証券会社の口座を開きたいという人には、そのようなバナーがささります。しかし、そういう人はなかなかいません。こういう夢をかなえるためにはこういう方法があるという気付きを与えるためには、コンテンツの力が必要です。今のマーケティングに限界感があるのであれば、ユーザーを育てるという視点を持ってコンテンツを作り、それでOutbrainの力でいいユーザーとの出会いが生まれたら、いいマーケティングができるのではと思います。