コンテンツマーケティングがPRとなった4つの事例

PM Gillard attending multicultural media roundtable in Mural Hall . Hosted by sen Kate Lundy .Parliament House Canberra 22 September 2011 File No 110324.

 

秒単位でコンテンツが変わり、記事が共有され、批判されこともある中、PRは緊密に企業のコンテンツと関わっています。 コンテンツマーケティングとPR、この二つは片方だけではうまくいきません。コンテンツマーケティング戦略がPR戦略として優れている事例をご紹介します。

 

ブランド名を出さないコンテンツ・ハブの活用

 

ロレアルが「Makeup.com」という人気の高いウェブサイトを運営していることはあまり知られていません。メイクアップの動画や商品、ニュース等の情報が充実したサイトをみて、人々はおそらくどの企業が運営しているサイトなのかそれほど気にしないでしょう。ロレアルはブランド名を出さずに、コンテンツ・ハブ上でユーザーに広告であると意識させず、動画やブログで商品を見せているのです。

ロレアルはメイベリン、エッシー、アーバンディケイ、ランコムなど、非常に多くのブランドを持っていますが、どの位の人が実際その事実を知っているでしょうか?非常に賢いPRで、Makeup.com上のコンテンツがシェアされるたびにロレアルはユーザーとエンゲージができているのです。大量に見せ付けられる広告を誰も鬱陶しいとは思わないし、ロレアルがイメージを落とすことはありません。また、このようなブランド名を出さないコンテンツはPRとしても値します。ロレアルはMakeup.comで、コンテンツマーケティングにおいて2012年ブランドイノベーター賞を獲得し、マーケット・ウォッチ、ブルームバーグ、ガーディアン、ヤフーファイナンスなどに記事として取り上げられました。

 

若年層向けにユーチューブを活用

 

レゴは親に対して広告を打つのではなく、ユーチューブチャネルで子供が喜ぶ楽しい動画やウェビソード、映画のタイアップコンテンツで子供達とエンゲージしました。これらのコンテンツのおかげで、レゴは子供達と、子供の気をそらせてくれるのをありがたいと思っている親にも慕われています。

ガーディアンのリポートによると、レゴのユーチューブチャネルには毎月10億回以上訪問されています。レゴの組み立て方のヒントや裏技を紹介する動画は、子供達がレゴの商品を好きになる手助けになっています。

500万人以上の子供がレゴクラブのメンバーであり、レゴが子供達に語りかけるコンテンツが非常に思慮深いものであるということが成功の鍵になっています。

 

データ中心のコンテンツによるPR戦略

 

Hotel.com」のような会社は大量のデータを持つ宿命にあります。彼らが直面する大きなコンテンツマーケティングの挑戦は、どのようにそのデータを読めるようにし、シェアできる方法で紹介することができるかということです。Hotel.comはデータをレポートにまとめ、そのマーケットのウェブサイトで話題を取り上げてもらいやすい関連マーケットにプレスリリースを配信しています。例えば、最近注目されるホテル施設におけるビジネス会議の価格上昇を比較したリリースは、ビジネス雑誌INCENTIVEに取り上げられました。

データを用いたコンテンツで、プレスに取り上げられたその他の例として、SeatGeek(シートギーク)が挙げられます。彼らは莫大なチケット価格のデータベースを用い、“SeatGeek’s Guide to the Big Game”(シートギークのビッグゲーム用ガイド)のようなインフォグラフィックを作製し、CNBCやブルームバーグといったメディアにとりあげられたのです。

消費者が質問可能なサイト

 

カナダのマクドナルドは、消費者が質問ができるサイトを立ち上げました。そして、真摯にすばやく回答する対応を行ったのです。個人と企業とを結びつけ、マクドナルドの食品に何が使われているのかという都市伝説を撃退するための素晴らしい戦術だといえます。人々に食品の中に何が使われているのか質問する場所を提供するということは、常に世間の目にさらされている企業にとって、とても賢い選択だといえます。サイトはすぐに人気がでました。

サイトの透明性を高めたことで、消費者が個人的に関わっていると感じられた取り組みです。このような取り組みは、人から回答を得るのがほとんど不可能な時代において、重要性が増しているのではないでしょうか。これまで何万という質問がよせられ、質問は310万回以上も読まれました。

また、マクドナルドではこのキャンペーンが広まった後に実施したフォーカスグループにおいて、食材の質に関するポイントが21%も改善されました。

まとめ

 

PR戦略とコンテンツマーケティングを一緒に考えることは、ROIを高めるための有効な方法です。これらの5つの例は、企業がコンテンツをPR戦略に利用しているほんの一握りにすぎません。これらの例からインスピレーションを得て、PRとコンテンツマーケティングのプランを次なるレベルに上げてみてはどうでしょうか。

写真提供: Kate Lundy, Flickrより

PM Gillard attending multicultural media roundtable in Mural Hall . Hosted by sen Kate Lundy .Parliament House Canberra 22 September 2011 File No 110324.

 

(本内容は2014年11月3日投稿の人気記事を翻訳したものです)